屋台と役人

上海でよく見かける「公安」と「城管」の車。

いつも公安はその辺に車を止めたりしているし、細い道も巡回していているが庶民と接触することはほとんどなく普段は何の害？もない。また、公安は横断歩道を渡らずにいる人も注意しなければ、歩道をバイクが走っていてもお構いなし。駅前でリアカーに商品を積んで売っている人ともにこやかに話をしたりしているし、屋台（違法）で食べ物を買ったりもする。私には何が仕事なのかよくわからない。

「城管」は文字は見たことがあるが実際何の車か知らなかったが、町の人に聞くと「城管」こそ恐るべき役人なのだそうだ。（賄賂を払っておけば問題ないらしいが）

その日、たまたま駅から家に向かう途中、いつも食べ物屋の屋台が５，６台ほど商いをしている場所が物々しくなっていた。公安の車が３台止まっていて、「城管」の車も２台あった。城管の車はトラックを改造したような形をしている。違法な商店から物品、あるいは屋台ごと没収するためだ。町の人曰く、公安は怖くない、でも城管は商売道具を持って行ってしまうので損失が大きいんだそうだ。

そこの状況は、営業しようとしていたのか屋台が３台ほど放置してあった。しかし店主は逃げていないようだ。ぱっと見た目でだれが役人で誰が商売人かわかってしまうのが中国人の顔だ。役人はどこかと連絡を取っていた。

やじ馬はほとんどなく、私はそこをゆっくり通り過ぎるも、それからは何の展開もない。家からその光景が見えそうだったので、そのまま帰った。

その後、何事もなかったように公安も城管もいなくなった。結局現行犯じゃないと捕まえられないというのだろうか。

数日経過し、同じ道を通ったので見てみると、もう持って行かれた屋台は新しくなっていて、商売を始めていた。看板も前よりゴージャスだ。

商売人のなんと根性の座っていること。違法な商売とはいえ、感心してしまった。

中国の役人は普段見て見ぬふりのところが多い。恐らく、あの場所はもうかっていそうだからちょっと脅かしてやろう・・・ぐらいのことだったのかもしれない。

それにしても、こういう違法な商売を取り締まってしまえば働く場所をうしなう人たちが何万人と出てしまうところだから、そこはうまくバランスが取れているのかなと思った。違法かどうかで目くじらを立てて全体のバランスを失うほうが、中国では問題なのだと思う。

 

コメント 4

城管ってそんな役目だったんですね。

この国の人のたくましさには感心しきりです。
たくましくないとやっていけないのでしょうが・・・・。
物がなんでも壊れるこの国では、ある意味わざとらしいとも聞きました。
修理とかで職を得てる人々の稼ぎ口を維持するためとか。
ああ、なるほど人が多いってのも大変ってことなんですかね。
by みーこ (2012-06-05 09:21) 

城管というと、黄浦江公園あたりでは、
城管と書かれたゴルフカートみたいな乗り物で、
露天商を追い回して楽しんでる感じのイメージがあります(^^ゞ
by soraaane (2012-06-05 10:43) 

みーこさま

ん～、そういうことなんでしょうね。日本の製品みたいなのが出回ったら、食べていけない人は多くなると思います。
食べるためなら、何でもするんでしょうね。
by youji (2012-06-05 20:22) 

soraaaneさま

ははは、他に仕事はなさそうですからね。暇つぶしに？ってことなんでしょうか。人がいいのか悪いのかわからなくなりますね。
by youji (2012-06-05 20:24)